2024年3月期 第3四半期決算説明会 質疑応答集

売上収益は第1四半期から第3四半期まで概ね計画通りに推移しており、第4四半期も概ね計画通り推移すると見ています。第4四半期は出荷のタイミングの関係で、売上収益が一時的に減少する見通しです。一方、利益については、第1四半期から第3四半期まで上振れしており、通期業績予想の数値はミニマムの水準と考えています。

アプリケーションミックスの変化による回復が大きいと考えています。WFE^※1の見通しではメモリーの回復が強く表れており、メモリーに強みを持つ当社にとっては追い風になると考えています。また、Logic GAA^※2ではこれまで当社が携わっていなかったプロセスが当社の売上に貢献していくことも、25年3月期以降の業績回復の原動力になります。

第2四半期から第3四半期に期ズレしたものもあり、第3四半期の受注高は第2四半期に比べて大きく増えています。中身は、活況な中国の成熟ノードの受注に加えて、中国以外の受注も回復し始めています。アプリケーション別では、DRAMと成熟ノードのLogic/Foundryが中心です。

第1四半期と第2四半期の粗利率は想定を上回りましたが、第3四半期は概ね想定通りでした。第4四半期は第3四半期とそれほど大きな差はないと考えています。25年3月期については、下半期の中国向けを慎重に見ていること、中国以外の売上が回復することなどを勘案した製品ミックスの変化により、42～43%程度を想定しています。

第1四半期と第2四半期は新規プロジェクト向けの部品販売が非常に活況でした。第3四半期は、それが落ち着いて少し下がって見えているということです。各デバイス工場の稼働率がサービスの売上に反映されているもので、200mm以下の装置やSiC向けが落ち込んだということではありません。第4四半期は第3四半期と同様の傾向になると考えています。

当社は先端分野を中心にバッチALD^※3でシェアを拡大してきましたが、先端寄りの成熟ノードでもシェアを拡大しています。最先端では絶縁膜系で新しいニーズがあり、当社のバッチALDでPOR^*4を獲得できると見込んでいます。

ご認識のとおりです。市況の回復に合わせて新たにシェアを獲得している効果を含んでいます。

バッチのALD^※3 では、常にシェア1、2位を争う状況にいると認識しています。一方で、LP-CVD^※5などの領域でまだシェアを伸ばす余地はあると認識していますので、シェア拡大に向けて努めます。

GAAの開発用途POR^※4の獲得がさらに進み、すべての大手メーカーからPORを獲得しました。現時点でGAA関連の受注見込みが100億円に手が届く規模になっており、25年3月期から売上貢献しはじめ、その後の需要拡大が期待されます。

中国向けについては、総じて利益率が高い傾向にあります。欧米や日本向けは、先端に近い付加価値の高い製品の利益率が高く、また、装置ビジネスとサービスビジネスを比べますと、サービスビジネスの方が利益率が高い傾向があります。

成膜する材料による得手・不得手はそれほどありません。バッチALDと枚葉ALDで得手・不得手が大きく異なるのは、成膜をする対象の構造や面積の広さ、複雑さといったものになります。

次世代の開発を継続して進めるために、売上に占める研究開発費比率は計画的に高めていき、これまで4～5%程度だったものを6%程度に引き上げていく計画です。今後は売上収益も拡大していくことが見込まれることから、研究開発費の金額が大きく増えることを想定しています。投資キャッシュ・フローはそれに伴って増加していく見込みです。

現時点で計画しているものはすべて、期間キャッシュ・フローで生み出す資金を含む手元資金でカバーする想定です。

当社は4件の特許侵害があるという見解に至っておりますが、一部請求として、各特許当たり1億ウォンの損害賠償を請求しているものです。

配当性向については、調整後当期利益を原資として20～30%を予定しています。また、現在は一時的にネットデットの状態ですが、ネットキャッシュに転換した後、キャッシュ・フローから定期的なデットの返済を除いたフリー・キャッシュ・フローの70%に相当する部分を配当と自社株買いに充当することをめざしています。なお、24/3期につきましては、上場時期が下半期であることを踏まえて半期分の金額として11円を期末配当としてお支払いする予定です。この金額は、調整後当期利益をベースとすると10%となり、年間に換算すると20%に相当する水準となります。

ROEの目標は検討中のため目標設定できしだい、公表させていただきます。

第3四半期の装置とサービスを合わせた中国向け売上収益は252億円、地域別売上構成比は47%でした。第3四半期累計では582億円、44%となっています。今後、中国以外での売上が回復するにつれて、従来の30%程度に近づいていくと見ています。

24/3期の中国向け売上比率は、装置とサービスを合わせて40%台半ばと想定しています。25/3期の中国向け売上収益は、少なくとも上半期まで活発な投資により好調を持続すると想定していますが下半期を少し慎重に見ています。一方で、25/3期の中国以外の売上収益は年間を通じて24/3期よりも回復すると想定しています。以上により、25/3期の中国向け売上収益は、24/3期に比べて低下し、30％台半ばから40%程度と見ています。